こんにちは。
わずか30分~1時間で結果が決まる昇進昇格面接。
しっかりと準備して臨まないと同期に差をつけられる昇進昇格面接。
たとえ出世欲がなくても同じ働くなら少しでも多い給与をもらうために大事な昇進昇格面接。


本番の日が近づくにつれて緊張感がだんだん増してきます。
何度受けても好きになれません。
っていうか、好きな人なんかいないですよね。
そんな気が重い昇進昇格面接をふりかえり、自分なりの準備ノウハウを書きました。
英語を使う仕事をしていると、企業対企業の場において役職があるに越したことはありません。
役職者の発言に対する相手の耳の傾け方が違うからです。(日本の企業相手でも同じですが)
そういう思いもあって、この記事を書きましたが、英語を使う仕事に就いていなくても参考になるようにまとめました。

これまでの昇進昇格面接の中心テーマは以下のようなものでした。
- 自身の成果や業績
- 具体的にどんな貢献ができたのか
- 理想のリーダー像、将来どんなリーダになりたいか
面接の肝となる成果の説明にあたっては、事前に説明ストーリーを組み立てておきます。
以下の4構成で準備します。
昇格昇進面接の説明ストーリー
- 自分の成果を定量的に説明する
- 成果を出す前の組織の課題を説明する
- 成果につながった自分の具体的な取り組みを説明する
- 新たな課題・チャレンジへの継続取組みを説明する

展開のあるストーリーなら、万一本番で緊張のあまり頭が真っ白になりそうになっても思い出しやすいですよ。
そして、何よりも面接官に響きます。
面接で回答をはじめたら、集中力がMAXとなってあっという間に面接が終わったような感じになりますね。
この記事を読むと分かること(After)
- 昇格昇進試験の面接で緊張しない対策
- 自身の成果・業績・貢献の説明ストーリーの組み立て方法
- 理想のリーダー像の回答案
(好きなところから読めます)
【緊張対策】昇格昇進面接での成果の説明ストーリーの組み立てる
1. 自分の成果を定量的に説明する

面接官も緊張をほどこうとしてくれます。
続いて以下の質問が多いように思います。

ここで、回答にあたってまず気をつけることは、
定量的な成果を最初に述べる
です。
面接官は、受験者の面接での説明だけを聞いて成果のイメージを持とうとします。
たとえ、相手が自分の仕事ぶりを知っていたとしても、丁寧な説明が必要と考えましょう。
定量的な数字の成果を最初に提示して面接官を自分の話に引き込むきっかけとします。
また、結論から伝えることで相手に理解してもらいやすくなります。
例えばこんな感じです。
- 営業系の仕事であれば「今期売上を3千万円達成しました」
- 商品開発の仕事であれば「〇〇商品のリリースを計画より1カ月前倒してリリース月の売上5千万円達成を下支えしました」
- コールセンターを運営する仕事なら「今期のオペレータの生産性を前年比15%向上しました」
定量的な情報がない成果の説明は、相手の印象に残りにくいです。
そして面接官が最後まで自分の成果をつかみにくい状態が続いてしまいます。
以下の定量的が情報がない成果の説明と比較してみると、違いが分かりますかね
例:
- 売上アップに貢献しました。
- 商品開発のリリースを遅延なく行いました。
- コールセンターの生産性を向上しました。
定量的な情報を入れることで、

と面接官の関心を自分の話に引き寄せることが大事です。
2. 成果を出す前の組織課題を説明する
成果を出す前の組織課題を説明する
定量的な成果を述べた後、
「どんな課題が組織にあったのか」
「なぜその成果を必要としていたのか」
を面接官に伝えます。
たとえば、コールセンターの生産性を15%向上した成果であれば、
- 毎日、あふれ呼(つながらないコール・話中になるコール)が平均で100件あった。
- しかも、この数字は過去1年間上昇傾向にあった
など、成果の背景情報や課題を面接官に伝えます。
このため、課題や背景はできるだけ深堀りしておきます。


そんな質問にも答えられるように準備をしておくと、説明に肉づげできます。
- まわりの人はこれまでずっと課題として見ていなかった
- まわりの人は課題に気づいていたけど後回しにしていた
など、いろいろあると思います。

よく考えて説明ストーリーの"あらすじ"を準備しておきます。
3. 自分の具体的な取り組み内容を説明する
1で説明した自分の成果に至る具体的な取り組み内容を説明します。
ポイントは、
最初に説明した成果との関連・因果関係を持たせて具体的な行動を説明する
です。
面接官は、以下のような疑問を持ちながら受験者の説明を聞いています。


この取り組み部分の説明が面接の中で一番大切と言ってもいいと思います。
このとき、仮に自分が知っている面接官が相手でも気を抜かないことが大切です。
間違っても、

などと思ったらダメです。
面接官はすべての受験者の仕事ぶりを知らない場合、平等性を保つために面接の説明で聞いた成果をもとに相対評価をするはずです。
仮に、すべての受験者の仕事ぶりをある程度知っていたとしても、把握のレベルにバラツキがあるので、やはり面接での説明内容を中心にジャッジするでしょう。
そして、成果の説明には以下を意識します。
- 泥臭さ、粘り強さ、貪欲さ、苦労が伝わるように説明する
- まわりの関係者を自ら巻き込んだことをアピールする
昇進昇格の面接では、

という点が見られています。

たとえば、「オペレータの生産性を15%向上した」の成果に対する具体的な自身の取り組みとして、オペレータの対応フロー・スクリプトの不備を見つけ改善したことをアピールするとします。
このとき単に、

では、定量的な情報もないし、人を巻き込んだ苦労や泥臭さが感じられないため面接官の印象に残らないです。
以下と比べてください。
まだこちらのほうがマシなのは感じていただけると思います。
オペレータの対応フローや
スクリプトの改善は、
以前から組織の目標にはなっていました。
しかし、
この職場に就いてからオペレータの
生の声を聴く機会がほとんどない
ことに疑問を感じました。
2-3年で異動するためか、
運営管理担当内にスクリプトの中身の
詳細を把握している人もいませんでした。
そこで、
スクリプトの改善事項を見つけるために、
パフォーマンスが高いオペレータさんに
自分から声をかけました。
最初は少し面倒くさがられたのですが、
あきらめませんでした。
ヒアリングの趣旨を伝えて
コミュニケーションを重ねるうちに
打ち合わせの時間を30分もらえる
機会をようやく得られました。
そしてヒアリングの結果、
商品Cの納期確認のスクリプトに
改善事項があることが分かったのです。
スクリプトの修正にあたっては、
在庫配送部門にも打ち合わせを
自らお願いして改善提案をいただきました。
このような一連の取り組みの結果、
スクリプトの変更前と変更後で
1件あたりの対応時間が3分短縮されました。
商品Cの問い合わせは
1日あたり平均100件コールがあります。
トータルでオペレータの稼働時間を
一日あたり5時間削減することに
なります。
最新のデータによると、オペレータのCPH
(1時間あたりのコール受付数)も
5.5件⇒6.2件と向上し効率化に
つながっています。

面接官にそう映ることが大事です。
4. 新たな課題・チャレンジへの取組を説明する
新たな課題にチャレンジしていることも加える

以前は、「過去の成果と取組みを説明しておけば十分だろう」と考えていました。
しかし、それでは不十分です。
組織の運営はPDCAを常に回していますよね。
面接のストーリーも同様です。

と貪欲と継続状態をPRしたほうが面接官の受けが100%良いです。
そうすることで、
- 仕事に対する高い取り組み意識
- 問題意識の深さと貪欲なチャレンジ精神
が面接官に伝わりやすくなりますよね。

と他の受験者より印象深く面接官の頭に残りやすくなるはずです。

注意したいのは、想定質問を職場の先輩や上司から入手して、それっぽい回答案をただ用意しただけでは、”薄っぺらい”回答になってしまいます。
きれいでもっともらしい答えが面接で言えても、面接官の印象に残らないとうまくいきません。
面接を受ける全員が想定Q&Aぐらいは必ず準備しています。
経営戦略や事業計画に載っている会社や組織の課題を面接で回答しても、覚えていたことに一定の評価はありますが、たいして面接官の印象には残りません。
印象に残る人とそうでない人の違いは、自分の仕事のど真ん中で上記のPDCAを回したかどうかです。
しっかりと自分の仕事を振り返り、
『課題→自己の取組み→成果→新たな課題→自己の取組み→』
のPDCAスパイラルを、



自分が従事した仕事について話せるようになれるまでしっかりと準備をすることが大事だと思います。
小手先だけの対処、
苦労感もないありきたりな回答、
こんなふうになってしまう人は、うまくいかないかもしれません。


「理想のリーダー像」の回答も準備しておく
昇格昇進面接で理想のリーダー像や「将来どんなリーダーになりたいか?」というような質問も定番と思います。

けれど、"自分なりの理想のリーダー像を描けているか"を面接官から見られています。
数名のチームのリーダーになったら「どんなチームにしたいか」、「どんなリードをしたいか」、「チームメンバからどう思われたいか」などをイメージして、そのリーダ像を言語化しておきます。
参考記事
よく聞かれる質問はまわりから情報収集する

職場で毎年誰かは受けているはずなので情報は転がっているのでは。
昇進昇格面接でよく聞かれるテーマ
- 自己紹介(名前、所属、仕事の概要など)
- 会社・職場の今年度・来年度の事業計画・ビジネスプラン・業績
- 会社・組織の課題
- 自分が社長・組織長ならどんな会社・組織にしたいか
- ビジネスアイデア・新規事業ネタ
- 業界動向について感じること
- 注力テーマ
- チーム形成
- キャリアプラン(希望)
- なぜ役職に就きたいのか
- 自己の強み・弱み、長所・短所
- 自分と合わない上司・部下への対処法
- コンプライアンス
あわせて読みたい
ノンバーバルコミュニケーションにも気をつける

要は、見た目の印象です。
緊張により自身のなさそうな態度になってしまうと説明の説得力が下がり印象を悪くしてしまいます。
- 姿勢(ピシッと伸ばす)
- 表情(アイコンタクトを忘れず時々スマイルも)
- 声の大きさ(ぼそぼそと口先でしゃべらない)
- 単調に棒読みのように話さない(大事なポイントは強調して話せているか)
- 身だしなみ(ネクタイがずれていない、スーツやブラウスにしわがない)

リハーサルで何回か説明の練習をする

有名なミュージシャンでもライブの練習やリハーサルをきっちり行っていますよね。
それと同じです。
十分な準備が本番での緊張をやわらげることにつながります。
また、声に出すことで、自分の言い方や内容の変更をした方が良さそうな部分にはじめて気づけることもあります。
リハーサルでは、面接官役に協力してくれる人がいないか探しましょう。
上司、家族、友人、後輩など頼める人ならだれでもいいと思います。
また、同じように面接を受ける人と面接官役を交代しながらお互いに練習するのもおススメ。
ひとりで練習するときは、スマホに録音して自分で確認します。
説明練習に協力してくれる人がいる場合、以下のポイントについてフィードバックをお願いするようにします。
- 説明のストーリーに分かりにくいところがないか、まわりくどくないか
- 話すスピードは適切か、早口になっていないか、しっかり通る声を出せているか
- アイコンタクトや表情に自信を感じられるか
オンライン面接:スクリプトの棒読みや顔が暗く映るのはNG
オンライン面接でも気をつけるポイントは同じです。

オンラインでは対面に比べて面接官に届く情報も少なくなるので特に表情と声には気をつけましょう。
そしてスクリプトの棒読みは絶対ダメです。
棒読みしているかどうかは、聞いてれば相手はすぐに分かりますよね。
自分の言葉で大事なところは強調して話せるように準備しておきます。
また、マイク接続や適切な音量確認、カメラを見ながらの説明練習も事前に行っておいたほうがよいです。
それから、顔が暗く映ると印象が良くないです。
さりげなく顔にライトを当てて、顔の表情が明るく見えるようにしておきます。
プロフィール写真と同様、顔への光の当たり方で相手に与える印象がゼンゼン違いますよ。
面接部屋の下見をしておく

面接本番の部屋にまだ入ったことがない場合、使われていない時間帯にその部屋を事前に見ておくのです。
部屋の広さを確認し、面接官との距離やレイアウトを想定しながら、椅子に座って姿勢を良くして面接官の質問に答えるイメトレもします。
面接が行われる部屋でリハーサルもできると、さらに良い準備になりますよ。
圧迫面接も想定しておく
「ツッコミが厳しめ」
「説明に頷かない」
あらかじめ有り得ることとして圧迫面接も想定しておきます。
けれど、ダイバーシティの促進、働き方改革、パワハラの社会問題化を考えると、圧迫面接は時代の流れに合っていません。
そのような背景もあり、最近は少な目ではないかと思います。
ただ、昇格候補者の人数が多い会社や体育会系カラーの会社だと、評価の差をつける目的から、厳しい圧迫面接に対する"反応"を人事は欲しがるのだと思います。
もし仮に圧迫面接であったとしても、面接官は「厳しいツッコミにどう答えられるか」を見極めたいがために芝居でそうしているだけです。
面接官が2~3人いて、以下のような役割分担で面接が進行されるパターンも一般的です。
面接官 | 役割 |
面接官①進行役 | ニュートラルに面接を進行 |
面接官②質問者 | 共感 ・受容モード強めの聞き役、話しやすい雰囲気を醸し出す |
面接官③質問者 | 厳しめの突っ込み役、ほとんど頷かない |
圧迫面接をあらかじめ想定して、
- 回答案に「なぜ」「なぜ」を繰り返して深く準備をしておく
- 成果説明は物語の脚本を書くように準備しておく
- 何を言われても、反射で答えず間を取って考えを述べる

「最後に何か一言?」は特になければ何も言わない


それまでの質問に対する回答が明らかに伝わってなかったり、短時間で補足できる説明ならまだ言ってもいいのかもしれません。
けれど、時間も押して残り1-2分だとしたら、そこから5分も10分も説明するのは自分のことしか考えていないように映る危険もありますよね。
また、「PRが不十分だったかも」と不安になって思いつきで何かを追加で言ったり、「一生懸命取り組みますのでよろしくお願いします」というようなことを言ったりするのも自分はやらないです。
面接官の立場なら、命乞いのように”お願いされたから合格”とは逆にできないように思います。
\準備が自信をつくる/
まとめ:成果・課題・取組の密接な関連が肝
昇格昇進試験の面接は誰でも緊張しますよね。
しかし、説明のストーリーをしっかりと準備しておくことで、

となるのを回避できますよ。
物語の主人公になったつもりで"定量的な成果で面接官を惹きつけ、課題と自己の取組みをしっかりと成果に関連づけて乗り切ります。

そんな疑問もつい考えてしまいますが、答えが分からないことに頭をめぐらせても無意味ですよね。

昇格面接の説明ストーリー
- 自分の成果を定量的に説明する
- 成果を出す前の組織の課題を説明する
- 自分の具体的な取り組み内容を説明する
- 新たな課題・チャレンジへの取組を説明する
偉そうに書いてきましたが、私自身は「わずか1~2行の文で不合格通知!? 」という経験が何度かあります。
これからも2年に1回ぐらいのタイミングであると思います。

周りでいつも一緒に仕事をしている人(職場の人、顧客、パートナーなど)が自分に対してどう感じているかのほうがよっぽど重要ですよね。
ただ、候補者全員のそれを相対比較で正しくはかれないから、面接という代替手段が存在しているだけ。
そうはいっても、面接にも限界があるのでその”歪み”として仕事ができないのに運よく出世している人や反対に現場の評価は高いのになかなか出世しない人が生まれるわけです。
それが実態なので、日ごろから大手の転職サイトに登録しておくと昇進昇格試験がうまくいかなかったときに気持ちのアジャストがしやすいですよ。

スカウトメールの効果
- 興味があるスカウトメールがこないときは、今の会社で頑張るしかないと割り切りやすい
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いずれにせよ、どんな結果でも「人間万事塞翁が馬」です。

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