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気をつけたい英語文法・語法

【本質が分かる前置詞】atの意味と使い方。すべては一点のイメージ

記事タイトル入りスライド

 

英語の前置詞 at の意味や使い方の本質が分かるようにまとめました。

「inは広い場所でatは狭い場所に使う」というような教え方をしている参考書もありますが、atの一部の特徴を述べているに過ぎず、正しくatを理解するには説明が不足しています。

この記事ではatの意味を大きく6つに分けて、イメージや本質が理解できるようにしました。

atには、地図、状態、計測数値などのどこかの1点というイメージが本質としてあります。

 

目次

atの使い方と意味のイメージ

 

① 平面の一点

atが平面の点を表すイメージ

 

atは、土地、場所、地図などのある場所を話者がで捉える場合に使われます。

 

以下のように、場所を表す英文では、atとinのどちらも使うことができます。

 

4つの文、いずれも文法的に正しいです。

 

I met him at the airport.
(空港で彼に会った)

I met him at the park.
(公園で彼に会った)

I met him in the meeting room.
(打ち合わせルームで彼に会った)

I met him in the lobby of the hotel.
(ホテルのロビーで彼に会った)

 

この4つの英文を見れば、at と inの使い分けを対象の広さで判断することに無理があることが一目瞭然です。

 

4つの場所にはいずれも大小さまざまなサイズがあるため、一概に広さの順番を決めることはできません。

 

atとinの本質は、土地、平面、地図などにおいて、話者がその場所を点(拠点)として捉えるとatが使われ、広がりのある空間や範囲(建物の中の部屋)として捉えればinが使われます。

 

つまり話者の主観で決まるのです。

 

広さや狭さの大小で決まるわけではないのです。

 

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② 時間の一点

atは時間の1点を表す

 

時刻、時点、時期、年齢など時間の中の流れの1点を表す場合にatが使われます。

 

時間は絶え間なく続くものですが、時計で表される「秒」、「分」、「時」などの特定の時間を点で捉えてatで示します。

 

Let’s meet at 5 o'clock.
(5時に会いましょう)

I will make a short speech at the beginning of the seminar.
(セミナーの最初に短いスピーチをします)

The accident happened at the end of summer.
(事故は夏の終わりに発生した)

He died at the age of 80.
(彼は80歳で死んだ)

I did not know the fact at the time I was with you.

 

ところが、時間の流れを区切る単位でも、日にちや曜日が付くとatではなくonを使います。

 

  • on Monday
  • on 31 May
  • on holiday
  • on Monday morning

 

そして、時間の流れの一定の長さがある期間のうち、1日の中におさまる範囲の長さにはatとinの両方が対象に応じて使い分けられます。

 

atが使われる場合

  • at night
  • at sunrise
  • at sunset

 

inが使われる場合

  • in the morning
  • in the afternoon
  • in the evening
  • in July
  • in 2021
  • in this decade
  • in the 21 century
  • in these days
  • in the past

 

1日以上の長さのある範囲にはinを使います。

 

しかし、この中で少し分かりにくい部分があります。

 

二つとも同じ1年のことを示しているように感じる年齢にはatを使い、年にはinを使う。

 

この違いは、atは1歳、2歳と積み重ねていく年齢のどこかの一点に意識があります。

 

"He studied abroad in 2010 at the age of 20."という英文の前置詞atとinの違いを説明するスライド

 

年齢の目盛りのイメージです。

 

一方、inは1年間という期間の範囲に意識があります。

 

I studied abroad in the Philippine at the age of 21.
(私は21歳のときフィリピンへ1年間留学した)

 

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③ 目盛り・価格の一点

atは目盛りの1点を表す

 

速度、温度、角度など目盛りで表せるものや価格にatが使われます。

 

速度計、温度計、定規、分度器など、どこかの1点を矢印で指すイメージです。

 

The car passed by us at 100 miles speed.
(車は時速100マイルのスピードで通り過ぎた)

 

Water turns into a gas at 100 degrees.
(水は100度で気体に変わる)

 

Stop drawing the line at 5cm point.
(5cmの点で線を引くのをやめてください)

 

比較:価格におけるforとの違い

I saw a used car sold for USD2000.
(中古車は2000ドルで売っていました)

I bought these shoes at half price.
(この靴を半額で買いました。)

価格にはいろいろな前置詞が使われますが、forは”交換”のイメージがあるときに使い、atは変動する価格帯のある1点のイメージで使います。

 

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④ 狙う点

atは1点を狙うイメージ

 

対象を点で狙う・定める英文にもatが使われます。

 

Look at the blackboard.
(黒板を見なさい)

 

 Aim at the target!
(ターゲットを狙って!)

 

Don't shout at him.
(彼に叫ばないで)

 

Don't stare at me.
(じろじろ私を見ないで)

 

He threw a ball at his dad.
(彼はボールを父親をめがけて投げた)

 

比較:toとの違い

He threw a ball to his dad.
(彼はボールを父親の方へ投げた)

 

 

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⑤ 状態の一点

atは状態の一点を表す

 

atは、状態を示すときにも使われます。

 

主語がその状態にあることを表す英文のため、be動詞の後に使われることが多く、一定時間続いている状態の中のどこか1点に話者の意識があります。

 

He is now at work.
(彼は今、仕事中です。)

 

He is now at school.
(彼は今、学校に行っています。)

 

atの後に続く英語の内容が一定時間続いている状態の1点に話者の意識がある

 

That country is now at war.
(あの国は今、戦争状態です)

The cherry blossoms are at their best around this area now.
(このあたりでは桜は今が満開です)

The team was at their best when they won the tournament.
(トーナメントを勝ったときはチームは最高の状態でした)

I feel like I was at home.
(家にいるかのように感じます)

I was at a loss to hear the news.
(そのニュースを聞いて途方にくれました)

The plan is at your disposal.
(計画はあなたの思い通りにしてください)

 

at homeを少し詳しく見てみます。

 

同じhomeでも、goやcomeなど、”動き”をともなう動詞と一緒になると、atはつきません。

 

状態ではないからです。

 

  • I am going home this weekend. :"帰る"という動きであり状態ではない
  • I feel at home here. :"家にいる"ような気分になれるという状態である

 

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⑥ 感情の原因・理由となる一点

意識する対象の一点が原因や理由となって感情を表す英語表現にもatが登場する

 

意識する対象の一点が原因や理由となり、感情を表す英語表現にもatが使われます。

 

形容詞が意味する感情はat以下が原因や理由となっています。

 

他のatの使い方と同様に、話者の意識はatの目的語の内容を1点のイメージで捉えています。

 

I was surprised at the news that he would resign.
(彼が辞めるというニュースに驚いた)

 

He was angry at his daughter.
(彼は娘に対して怒っていた)

 

I was disappointed at the fact.
(事実に失望した)

 

I am pleased at his recovery.
(彼の回復に喜んでいます)

 

ただし、この感情を表す形容詞+前置詞の形では、by, of, withなど他の前置詞が使われる表現もたくさんあります。

 

  • I was impressed by his behavior.
  • I am tired of this homework.
  • I am fed up with his comment.

 

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atを含む熟語

 

atを使った熟語をいくつか取り上げてみました。

 

at first (最初は)

At first, there was a gap of requirement between them.
(最初は、彼らの間には要求事項にギャップがあった)

 

at least (少なくとも)

She earns at least USD2000 in a week.
(彼女は少なくとも週に2000ドル稼ぐ)

 

at the outside (せいぜい・多く見積もって)

It will take 10 days at the outside.
(せいぜい、必要な日数は10日間でしょう)

 

at a premium (プレミアム付きで、異常に高い値段で)

Free time is at a premium for busy workers.
(自由な時間は忙しい会社員にとってプレミアムだ)

 

at a stretch(連続して)

He worked for 30 hours at a stretch without going back home.
(彼は家に帰ることなく30時間連続して働いた)

 

at any rate (とにかく)

At any rate, your plan needs to be reviewed once.
(とにかく、あなたの計画は一度レビューが必要だ)

 

at this rate(この調子では)

At this rate, I will never get to the station on time.
(この調子では、駅に時間通りには着かないだろう)

 

at the last minute (ぎりぎり・土壇場・直前になって)

She changed her mind at the last minute.
(彼女はぎりぎりの直前に考えを変えた)

 

at loose ends (ぶらぶらして・将来の目標もなく・未解決で)

Ever since quitting the job, I have been at loose ends.
(仕事をやめてから、将来の目標もなくぶらぶらしている) 

 

at fault(責任がある)

He is at fault for the accident.
(彼は自己の責任がある)

 

at stake(危機に瀕して)

My future is at stake here.
(今こそ自分の未来がかかっている)

 

at no time(決して~ない)

At no time, have I said such a thing.
(決して私はそんなこと言っていない)

 

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まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

atの使い方をまとめました。

 

ポイント

  • atには、一点のイメージが話者にある
  • atは、拠点、時間、状態、目盛りや単位のある数値、狙い、原因・理由などの意味に使われる
  • 時間については、前置詞の目的語により、at以外にon, inなど他の前置詞も使われる
  • 感情の原因・理由となる前置詞についても、形容詞との組み合わせでwith, byなど他の前置詞も使われる

 

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