こんにちは。
っていう経験をしたことがありませんか?
私もあります。
英語の勉強を始めた初級者の頃は特にこれが多かったです。
心が折れそうになっちゃいますよね。
でも、Nativeには、英語に慣れていない日本人の英語って、一定の音だけが流れているように聞こえてしまうみたいです。
って知人のNativeから聞いたことがあります。
反対に、日本人からみるとNativeの英語って、

って思ってしまいますよね。
このギャップを埋めるために良い英語の練習法と注意しておくことがあります!

それは、オーバーラッピングと呼ばれるものです。
聞こえてくるNativeの英語の音声にピッタリ重ねるように自分で英語を口に出して合わせる練習です。
これは、英語の発音やスピーキング力の向上にすごく役立ちます。
オーバーラッピングの効果的な手順を分かりやすくまとめました。
早速みていきましょう!
この記事はこんな人向けです(Before)
- 自分の英語がNativeに通じない
- 英語の発音を良くしたい
- 英語の発音を良くするために独学でできる方法を知りたい
この記事を読むと分かること(After)
- 独学で英語の発音を良くできるオーバーラッピング練習の手順と準備するもの
- Nativeの英語発音の特徴:リエゾン、リダクション、フラッピング
- オーバーラッピングとシャドーイングの違い
- 英語が通じないのは、知識の共有がされていないことも一因
- 英語学習:日常的に実施(仕事で利用のため)
- 仕事:自社サービスの運営に関する取引先との交渉業務やパートナー会社との協業プロジェクトのマネジメントに従事。主に欧米・アジアを対象として海外企業との英語による交渉・打ち合わせ・電子メール対応などの実務を14年間経験。
目次
オーバーラッピング練習のやり方
【手順1】 スクリプトがあるNativeが話す英語コンテンツを用意する
オーバーラッピングに使うコンテンツはなんでもいいです。
プレゼンテーション、スピーチ、TOEIC教材のリスニングファイルなどです。
YouTubeで興味がある動画でもOKです。
自分が「こんなふうに話せるようになりたい」とか、内容に興味があるものがベストです。
英語を勉強するモチベーションに関わりますからね。
ただし、話される英語の正確なスクリプトが必要です。
またコンテンツに含まれる語彙にも注意が必要です。
難しい語彙や専門用語が多すぎるコンテンツは初級者~中級者に向きません。
日本語訳を読んでも意味がよく分からないようなコンテンツはやめておきましょう。
また長すぎるとオーバーラッピング練習の途中で疲れてしまいます。
最初は1~2分あれば十分です。
長いコンテンツは一部を使って練習します。
一番のおススメは、ディクテーションを行ったコンテンツです。
ディクテーションとは、聞こえた英語を書きとる練習です。
こちらの記事で解説しています。
ディクテーションをしたコンテンツなら、手順3まで終わっているのではないでしょうか。
手順4からスタートできますね。
【手順2】スクリプトを読んで内容を理解する
まず、英語のスクリプトを読んで意味を理解します。
2~3回コンテンツを聞いてみてから意味のチェックを行うとよいです。
スクリプトに意味の分からない英単語があれば辞書で調べます。
この作業に時間がかかる場合、もう少し易しい内容のコンテンツがよいです。
辞書を調べる時間を削減できますね。
オーバーラッピングは、自分の英語の発音をNativeのような発音に近づける練習です。
内容が難しすぎるコンテンツを選ぶ必要はありません。
この手順2で英文スクリプトの意味が分かった状態にしておきます。
でないと、後続の練習の意味が薄れてしまいます。
【手順3】 コンテンツの英語の”音”を分析する
Nativeの英語では、以下のような発音の一部が変化する3つの現象があたりまえのように起きています。
リエゾン
特定の単語の末尾の音と直後の単語の先頭の音が連結して違う発音にる現象です。
二つの英単語がつながって発音されるため、単語の切れ目がわかりにくくなります。
ひとつの単語として聞こえてしまいます。
”Get in !”を例にすると、Nativeの英語が"ゲット イン!"と聞こえることはないですね。
"ゲリン!"って感じに聞こえます。
Getの/t/とinの/i/がつながって違う音になっています。
リダクション
音が脱落する現象です。単独の単語なら発音されるはずの音が、ほぼ聞こえないくらいの小さく弱い音になります。
全く発音されないわけではないのですが、この現象を知識として知っておくことでリスニング力が向上します。
"Good guy"を例にすると、Nativeの英語が、”グッドガイ”と真ん中のドが聞こえることはまずないと思います。
”グッガイ”って感じに聞こえます。
Goodの最後の/d/が脱落してほぼ聞こえません。
フラッピング
フラッピングは音素そのものが変化する現象です。
Nativeの発音でWaterが
”ワラ”、”ワラー”と/t/の部分がタではなくラに聞こえることに気づいたことがありませんか?
これがフラッピングです。
※上記3つの現象は、日本語ペラペラのNativeが説明してる以下のYouTube動画で理解が深まります。
スクリプトを見ながらコンテンツの英語を聞いて以下の確認ポイントから分析します。
確認ポイント:本来の英単語の発音がどう変化しているか
【手順4】 英語スクリプトを見ながら音読練習をする
英文スクリプトの意味の理解と発音変化の分析が終わったら声に出して数回音読します。
オーバーラッピングする前の予行練習ですね。
自分なりで構いません。
詰まることなく英文を読めるように練習しましょう!
【手順5】 コンテンツの英語に重ねて音読する=オーバーラッピング
ここから、コンテンツのNative英語に合わせて自分も声に出して読みます。
Nativeの発音と自分の発音をピッタリ重ねるようなイメージでスクリプトを読みながら発音します。
目はスクリプト、耳はNativeの発音に集中する感じです。
重ねるのは単に英語の発音ではありません。
Nativeの"感情"、”音の強弱”、”イントネーション”、”タメ”に自分の声も合わせる努力をすることが大切です。
いい加減に発音していると、音さえ重なっていれば「できたつもり」になってしまうので注意が必要です。
カラオケの得点判定で、歌のペースにあわせて自分の音程がスポット表示されるグラフを見たことありますか?
TBSのバラエティ番組「生放送で満点出せるか100点カラオケ音楽祭」でも表示されます。
あれは、声量、強弱、音程がしっかりと判定されていますよね。
あんな感じです。
カラオケで好きな歌手の歌のうまさを真似ようとして一生懸命歌うように、Nativeの英語発音を真似ましょう。
この練習をしていると、自分の音とNativeの音が”ずれる”箇所があるのに気づきます。
このずれを修正するために繰り返しNativeの発音を真似るオーバーラップ練習を行います。
1~2回で音のズレが無くなることはありません。
最初から「10回はやる」と決めて取り組みましょう。
こうすることで、自分の英語の発音が少しずつうまくなり、流ちょうに話せるようになれます。
スピーキングの向上に役立ちます。
参考
シャドーイング
オーバーラッピングに似た練習としてシャドーイングとよばれるものがあります。
違いは、シャドーイングでは、1~2語遅れて自分の声を出します。
オーバーラッピングもシャドーイングも目的は同じです。
Nativeの発音との違いを修正することです。
ただ、このシャドーイングは難しいです。
初級から中級者がシャドーイングをすると、音声より”1~2語遅れて”タイミングを取ることに意識が集中してしまいます。
英語力がかなり上がってくると、1~2語先をゆくNativeの発音を瞬時に真似て発音することができるようになります。
相手と知識の共有がされていない状態も英語が通じない一因
自分が一生懸命英語を話してもNativeに理解されないとき、

と思ってしまいます。
でも、それだけはないことも頻繁にあります。
自分が伝えたい内容に関する知識や興味が相手になければ、英語の発音に問題がなかったとしても相手はすぐに理解できません。
例えば、通りで道を尋ねてきた初来日の外国人を相手に、
”その角を曲がると、スシローが右側にあってその奥です”
と伝えようとして、
Turn right the corner and you will see Sushiro on your right.
と話したとしても、Sushiroを知らないので一発では理解できないハズです。
Sushiroという単語が分からなければ、”see Sushiro on”の部分の音や単語の切れ目すら分からないかもしれません。

と思うかもしれませんよね。
なので、「英語が相手に通じてないな」と思ったら、即自分の発音を疑うのではなく、相手との知識にギャップがないかも考えるようにしています。
まとめ:早速オーバーラッピングを実践してみましょう
コンテンツを用意し早速オーバーラッピングを実践してみましょう。
ひとつおススメのコンテンツを紹介します。
2020年11月7日に行われたアメリカのハリス副大統領の就任スピーチです。
女性の政界挑戦の歴史に触れ、子どもたちへ夢あるメッセージを送っています。(スクリプトも記事内に記載)
英語のスピードもゆっくりめなので、内容にも興味が持てるようならオーバーラッピング練習の題材としていいと思います。
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【ハリス副大統領の英語】勝利演説スクリプトと英会話やTOEICに役立つ英語表現
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