社会人が英語学習を続けるモチベーションには2種類あります。
モチベーション
- 外発的モチベーション(Extrinsic Motivation):外部、他の人から提供される報酬(昇給、ボーナスなどの金銭的報酬、昇進、表彰、人からの賞賛や承認、仲間・メンバーからの受容)
- 内発的モチベーション(Intrinsic Motivation):内部から湧き出る感覚によるやる気(達成感、成長感、有能感、フロー経験(楽しみ)、自己決定(自律)、自己実現など)
①の外発的モチベーションだけしかない場合、英会話や英語の学習はなかなか継続できません。
②の内発的モチベーションの比重を増やしていくことが英語学習を続けるためのカギです。
この記事では、外発的モチベーションと内発的モチベーションについて触れ、社会人が英会話学習のモチベーションを維持・向上させる方法をまとめました。
この記事を書いた人
英会話・英語学習の2つのモチベーションタイプ
参考:リクルート社:人材・研修・マネジメント用語辞典:外発的動機付けとは
心理学の考え方で、動機付けには「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の二つがあるとされている。外発的動機付けは行動の要因が評価・賞罰・強制などの人為的な刺激によるものであるという考え方に対し、内発的動機づけは行動要因が内面に湧き起こった興味・関心や意欲によるものであるという考え方である。
一般的には、外発的動機付けの効果は一時的であり、人格的成長には必ずしもつながらないという見解があるが、外発的動機付けによって行動をしているうちに、次第に興味・関心が生まれ内発的動機付けへと変化していくこともあると言われる。
①英語・英会話学習における外発的モチベーション (Extrinsic Motivation)
外発的モチベーション(Extrinsic Motivation):外部、他の人から提供される報酬(給与UP、ボーナスなどの金銭的報酬、昇進、表彰など人からの賞賛や承認、仲間・メンバーからの受容)
- TOEICスコア〇〇点以上が会社の昇格条件
- 外資系企業に転職するためにビジネス英語をマスターしたい
- 英語で交渉ができると上司や仕事仲間から称賛され評価が高まる
こういうものは外発的モチベーションです。
行為そのものではなく、外部からもたらされる報酬を目標として、その目標を実現するために行為を行おうとすることですよね。
一般的に外発的動機付けの効果は一時的なものと言われています。
環境が変わったり、英語を上達させても周りから称賛されることがなくなれば、モチベーションも低下します。
② 英語・英会話学習における内発的モチベーション (Intrinsic Motivation)
内発的モチベーション(Intrinsic Motivation):内部から湧き出る感覚によるやる気(達成感、成長感、有能感、フロー経験(楽しみ)、自己決定(自律)、自己実現など)
- 外国人と英語でコミュニケーションがとれて楽しい
- 海外旅行に英語を使って一人で5か国渡り歩きたい
- 大好きな海外俳優のインタビューYouTubeを英語のまま理解したい
こういうものは内発的モチベーションです。
自分自身の好奇心や関心など、内なる欲求に起因していますよね。
このため、英語学習や英会話の行動自体が自己実現につながるため、学習が継続しやすいです。
仕事の環境が変わったり外発的モチベーションがなくなったりしても、英語学習を自ら長期的に続けることができます。
英語・英会話学習に対するモチベーションの理想
社会人が英語や英会話を学習するうえで、モチベーションの理想は以下の順ですよね。
- 外発的モチベーションと内発的モチベーションの両方がある
- 内発的モチベーションはある
- 外発的モチベーションはある
外発的モチベーションも内発的モチベーションも両方がある人なら、英語学習の継続に困っていないので、きっとこの記事にたどり着いていないですよね。
両方備わっていれば、誰でも英語学習を集中して続けやすいです。
次に、英語学習を継続しやすいのは、外発的モチベーションはなくても内発的モチベーションはあるパターンです。
自己実現やフローとして、英語・英会話学習を続けることができますよね。
英語学習が趣味のような位置づけになっていると思います。
そして、英語学習のモチベーション継続に困るのが、3番目のパターンです。
外発的モチベーションのみのときですよね。
この場合、やる気がなかなか続かないのでモチベーションの維持・向上に悩んでしまいます。
さらに、英語学習は短期で上達を感じられることが少ないことが事態をさらに難しくしています。
「外発的モチベーションだけ」の人が英語学習を続ける方法
外発的モチベーションしかない段階から英語学習を継続させていくには、モチベーションをステップアップさせる必要があります。
モチベーションのステップアップイメージを持ちながら英語学習を行います。
ステップ① 外発的モチベーション > 内発的モチベーション
英語学習を継続するためには、最終的に内発的モチベーションを成長させないといけません。
そのためには、3カ月間程度、まずは英語学習を習慣化させる必要があります。
3か月は長いですが、習慣化と小さい成果を感じるために必要な期間です。
ここは辛いですが、英語学習以外の仕事でも、
ということはよくありますよね。
そのイメージです。
この3カ月間は、生活の中で英語学習の優先度を無理してでも上げます。
そして、1日30分、1時間と毎日英語学習を継続させ、自分の中での英語の上達に目を向けます。
英語学習を習慣化させる中で、できるようになったことが増えるとモチベーションも上がってきます。
ただ、英語学習のやっかいなところは、短期で上達を感じにくいことです。
1カ月勉強したからと言って、TOEICスコアが200点上がるわけではありません。
なので、外部の指標ではなく、自分自身の内部で小さな成長を実感してそれを意識することが重要です。
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ステップ② 外発的モチベーション = 内発的モチベーション
3か月程度英語学習を続けられると、内発的モチベーションも少しずつ成長していきます。
「オンライン英会話で英語が通じた」
「仕事の打ち合わせで文章で英語を言えた」
「YouTubeの海外コンテンツの内容が理解できた」
こういうプチ成果が積み重なると、英語でコミュニケーションをとる楽しさを少しずつ感じられるようになるからです。
それにつれて、内発的モチベーションが成長し、外発的モチベーションと内発的モチベーションの比重が同じぐらいになってきます。
ステップ③ 外発的モチベーション < 内発的モチベーション
英語の上達の実感や外国人とのコミュニケーションの楽しさが増えてくると、外発的モチベーションに頼らなくても英語学習の継続がカンタンになってきます。
こうなったら、しめたものです。
英語を使う仕事から離れたり周りからの称賛がなくても、英語そのものが楽しい状態なので、学習の継続は難しくありません。
晴れて、内発的モチベーションで英語学習を続けられる段階に到達です。
最初の3カ月間の英語学習方法
英語学習を習慣化させるために、最初の3カ月間にどんな英語学習をすればよいのか。
- TOEICで点を上げる
- 仕事で英語が少しでも使えるようになる
など、自分の外発的モチベーションに関わる英語学習を軸にすればよいと思います。
自己紹介が遅れましたが、自分自身は社会人になって18年です。
最近もオンライン英会話、YouTubeコンテンツ、TOEIC対策などを通じて英語学習を続けています。(プロフィールはこちら)
英語学習教材、書籍、スクールなど上達させるための"手段"は巷にあふれていますよね。
自己の体験から英語の上達を実感できた3つの英語学習方法を紹介します。
上達を実感しやすい英語学習方法を見つけると、徐々に内発的モチベーションの向上につながります。
学習方法① リスニング力強化のために毎日ディクテーションやシャドーイングを行う
Nativeが話す英文を聞いて、書きとる練習やシャドーイング練習をすると、効率的にリスニング力の向上ができます。
ディクテーションは、根気がいるので1文の短めの英文を対象に行います。
たとえば、YouTubeに無料で以下のような良質な教材があります。
1文と短いのでディクテーションを続けやすく、しかも無料です。
ディクテーションのやり方は以下の記事にまとめています。
また、シャドーイング練習はNativeの音源を聞きながら、2-3語遅れて発声する練習です。
リスニング力の向上に、ディクテーションと並んで定評のある学習法です。
学習方法② オンライン英会話で優良なレッスン教材を日々学習する
体系的に英語学習を学べる教材が一部のオンライン英会話から提供されています。
リスニング、スピーキング、リーディング力の3つをカバーできる良質な教材です。
特に、ビズメイツ はビジネス英語に特化したオンライン英会話なので、社会人の外発的モチベーションにマッチします。
レッスン後に伊藤日加さんの英語学習に関する2分程度のプレゼンテーション動画(例えば以下の動画)も学習の継続にすごくいいですよ。
それぞれの教材で英会話学習したレビューを別記事にまとめています。
オンライン英会話は、マンツーマンでコーチがつくので、自己学習より習慣化をはかりやすいです。
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学習方法③ ベストセラー書籍『瞬間英作文のトレーニング』をオンライン英会話と組み合わせる
どんどん話すための瞬間英作文トレーニングは有名ですよね。
80万部売れているそうです。
英訳力のトレーニングに使う本ですが、一部のオンライン英会話でこの書籍を教材としてレッスンを受けることができます。
マンツーマンでプライベートコーチをつけて、英訳練習を行うと、つまらない英作文練習に刺激が入って学習を続けやすくなりました。
詳細は別記事にまとめています。
まとめ
社会人が英語学習のモチベーションを維持・向上するステップをまとめました。
- ステップ1:外発的モチベーション > 内発的モチベーション
- ステップ2:外発的モチベーション = 内発的モチベーション
- ステップ3:外発的モチベーション < 内発的モチベーション
ステップ3の段階まで持っていければ、英語の学習は継続できます。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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