この3つの単語は、単数と複数の扱いを間違いやすいですよね。
ちゃんとマスターしておかなくても意味は相手に通じます。
それに、レッスンとかではない限り間違いが指摘されることはないでしょう。
なのでおろそかにしがちですが、特に仕事の場で誤った用法で使っていると、
「この人の英語力は高くはないな・・・」
と思われてしまいます。
そんな見えない損をしなくて済むように、each, every, allの単数と複数をマスターするためのイメージを作りました。
この記事を読むと分かること(After)
- each/every/allの単数形・複数形の扱いとそれぞれの英単語が持つ意味のイメージ
- each/every/allの単数形・複数形の覚え方
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each, every, allの単数形・複数形の扱い
each、every, allの扱い(単数形か複数形か)と不可算名詞と使えるかを順に整理します。
each:単数形
eachは原則単数形です。
eachは対象のひとつひとつに意識が向いていますね。
"それぞれ"の個の尊重という感じで単数形になります。
誤った使い方
× Each employees are required to read this document carefully and hand it to general affairs department after signing their name on it.
正しい使い方
○
Each employee is required to read this document carefully and hand it to general affairs department after signing his or her name on it.
(従業員は、この書類をしっかり読んで名前のサインをして総務部に提出する必要があります)
そして、each が 複数を示すusとくっついて、”each of us”となることがあります。
この場合も文法の本来のルールは単数形ですね。
と思ってしまいそうですが、単数形なので気をつけましょう。
しかし、口語では「each of +複数形」を複数形として動詞を続けるNativeも増えているようです。
Longmanの英英辞典やDictionary.comにもそのような説明がありました。
When the pronoun is followed by an "of phrase" containing a plural noun or pronoun, there is a tendency for the verb to be plural: Each of the candidates has (or have ) spoken on the issue. Some usage guides maintain that only the singular verb is correct, but plural verbs occur frequently even in edited writing.
口語では使われる
△ Each of us have a face shield to put on their face.
正しい使い方
○
Each of us has a face shield to put on his or her face.
(私たちそれぞれが、フェースシールドをひとつ持っています)
例文
We make it a rule to have a progress meeting each week.
(毎週、進捗ミーティングをすることにしている)
※ make it a rule to~(~することにしている)
ちなみに、"each of us"のeachは代名詞ですよね。
eachには、以下の二つの品詞の用法がありますね。
eachの品詞
- 後ろに名詞がついて「それぞれの」の意味になる限定詞
- each of usのように後ろに ”of 複数形”がついて「それぞれ」の意味になる代名詞
Each employee has to submit the document to his or her boss.
(社員一人一人が書類を上司に提出しなければならない)
Each of us makes a short introduction in the beginning of the meeting.
(ひとりひとりがミーティングの冒頭に簡単な自己紹介をします)
each+単数形は、可算名詞の単数形だけです。
なので、"each information" という言い方は、informationが不可算名詞のため正しくないです。
不可算名詞をeachのあとにつなげたいときは、”each piece of information”など、不可算名詞を部分的に区切る必要がありますね。
この形にすると、pieceは可算名詞であり、"each + 単数形"が守られています。
every: 単数形
everyも単数形です。
everyは、すべてのひとつひとつに意識が向いていますね。
「すべての」と訳すため意味は複数のことを示していますが文法的には100%単数形の扱いです。
すべての<ひとつひとつ
という感じで、"every"は「すべての」よりも、「ひとつひとつ」に意識が強く向いていると捉えれば単数であることを覚えられますよね。
「苦しい~」
話が逸れてしまいましたが、アメリカのハリス副大統領の就任スピーチにも以下のような台詞がありました。
Harris' First Speech as Vice-President 2020/11/7 副大統領就任スピーチより
"But while I may be the first woman in this office, I will not be the last. Because every little girl, watching tonight sees that this is a country of possibilities. And to the children of our country, regardless of your gender."
日本語訳:私は女性として初の副大統領に就きますがこれが最後の女性副大統領ではありません。なぜなら、今夜、テレビを見ているこの国のすべての少女たちは、この国は可能性にあふれていることを知っているからです。子供たちよ、性別にかかわらずですよ。
すべての子どもたちに送っているメッセージです。
"every"のあとの"little girl"は単数形となっています。
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誤った使い方
× Every people are advised to wash hands before entering the room.
正しい使い方
○
Every person is advised to wash hands before entering the room.
(すべての人は部屋に入る前に手を洗うようお願いします)
everyone, everybodyも同様に単数形の扱いです。
Everyone is going to attend the meeting.
(全員ミーティングに参加予定です)
また、以下の単語もすべて単数形です。
単数扱い
- anyone
- someone
- no one
- nobody ※nobodiesと複数形にした場合、動詞も複数形で受けます
every + 数 + 複数形の形には注意
everyは単数形であることは間違いないのですが、一見複数形となっているように見える場合があります。
「~につき」「~ごとに」の意味で使われるときですね。
たとえば、「2週間おきに英語のレッスンを受けます」という英文は、
I take an English lesson every 2 weeks.
ですよね。
このように「~につき」「~ごとに」の意味で使われる際は、
every + 数(2以上の数)+ 可算名詞の複数形
が起きます。
これは、一見複数形が続いているようには見えますが、everyの後を"ひとつのかたまり"として見ているだけです。
上の例文で言えば、2週間が”ひとつのかたまり”です。
このひとつのかたまりを単数扱いしていることには違いはありませんよね。
each and every: 単数形
each と everyを一緒に使った表現に、"each and every"があります。
この"each and every"も単数形です。
A and Bの形になっているので複数形?と思ってしまいそうですが気をつけましょう。
each and everyは強調する場合に使います。
以下の3文を比べてみてください。
- I study very hard each day to be a lawyer.
- I study very hard every day to be a lawyer.
- I study very hard each and every day to be a lawyer.
意味は、3文ともほぼ同じですね。
けれど、①②に比べて③のほうが毎日感を強調しています。
「私は弁護士になるために毎日毎日勉強してるんです!」
そんな感じです。
読むときは、"each"と"every"の両方を強めに発音することで意味を強調することができますね。
each and everyの例文
I want to thank each and every person who has dedicated to the team.
(チームに貢献してくれたひとりひとりのすべての皆様に感謝します。)
The issue is very important for each and every one of us in this group.
(この課題はこのグループの各自と全体にとても重要です。)
We are going to support each and every one of customer of my company.
(我々の各顧客、そしてすべての顧客を支援します。)
例文
Please make sure that every window is shut in this room.
(この部屋のすべての窓が閉まっていることを確認してください)
Every vegetable in that store is very cheap and pesticide free.
(あのお店で買える野菜はすべて安くて無農薬です)
Everyone is going to attend the new service workshop at 3 PM tomorrow.
(全員明日の午後3時からの新サービスワークショップに参加予定です)
少し違う視点からになりますが、eachとeveryには以下のような違いがあります。
eachとeveryの違いと注意点
- eachは2つ以上の対象、everyは3つ以上の対象に使う
- eachは後ろに名詞をつけてもつけなくても使える
- everyは後ろに名詞をつけない単独の使い方ができない
- each one of, every one ofという使い方には、後ろに複数形が入る
対象が2人以上
- Each employee will receive bonus.
- Each one of employees will receive bonus.
- Each will receive bonus.
対象が3人以上
- Every employee will receive bonus.
- Every one of employees will receive bonus.
リスニングのときは、"Everyone of employees ~"と捉えがちです。"every one"と"everyone"を聞き間違えないように気をつけましょう。
everyは代名詞ではない
× Every will receive bonus.
ワンポイント
will と be going toのニュアンスの違い
- will:話し手の意思や主観が中心であり、今決めた未来のことなどに主に使う
- be going to:以前から考えていたり計画していること、既に決まっている未来の予定に主に使う
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eachとeveryの後は可算名詞のみ(不可算名詞とは使えない)
不可算名詞とは使えない
× each equipment, every equipment
× each furniture, every equipment
× each information, every information
ここで少し疑問が湧くかもしれません。
英文の中では『可算名詞は単独になることはなく冠詞がつくか複数形になる』という原則と矛盾しているように感じます。
これについては、eachやeveryは限定詞と呼ばれ、冠詞と同じ働きをします。
なので、each a book、each the chair など、eachの後に冠詞を入れるのも正しくありません。
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all: 後ろが可算名詞/不可算名詞で異なる
all: 後ろに続く単語次第です。(可算名詞/不可算名詞で異なる)
allは対象のひとつひとつよりすべてに意識が向いているイメージですね。
可算名詞の場合
可算名詞が後ろに続く場合、語尾に"s"がつく複数形の扱いです。
ex. all employees, all of students
All of attendees are advised to share their opinions with us.
(すべての参加者は意見を共有してください)
不可算名詞の場合
不可算名詞は複数形で受けることができません。
このため、不可算名詞がallの後に続く場合、単数形の扱いです。
All of water is gone.
(水がすべてなくなった)
例文
All things seem to be difficult before they become easy.
(簡単になる前はすべてのことは難しく感じる)
We have to explain this change to all customers.
(この変更についてすべての顧客に説明しなければならない)
All of furniture is being removed from this room.
(この部屋のすべての家具は移動される予定です)
all dayとevery dayの違い
allは全体を表し、everyは頻度を表します。
allはwholeと言い換えることもできますね。
The seminar will be held whole day.
allとwholeの違い
"whole"も"all"も「全体の」という同じ意味で使えます。
wholeは、可算名詞が後ろにつく場合、たいてい単数形で使います。
- whole country,
- whole book
wholeは不可算名詞とは一緒に使いません。
不可算名詞にはallが好まれます。
- all information, all furniture
後ろに続く名詞が可算名詞の場合、wholeを使ってもallを使っても意味は同じです。
例文
"He stayed home whole day." = "He stayed home all day."
ひといき
コロナは収束したとはいえ、海外にそう簡単には行けないですよね。
でも、旅行好きな人なら24時間365日フリートークができるオンライン英会話は楽しいです。
世界のどこかにいる人と今から一期一会の刺激的な気分を。
まとめ: eachとeveryは単数形, allは後ろの名詞次第
ポイント
- each: 原則単数形 (口語では"each of 複数形名詞"を動詞の複数形で受けることもあり、複数の辞書にその解説がある)
- every: 単数形 (everyone, everybodyも同様に単数形)
- all: 後ろに続く名詞次第。可算名詞の場合は複数形、不可算名詞の場合は単数形
each、every、allの単数形、複数形の扱いについてまとめました。
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