英語実務ノウハウ

仕事英語におけるSpeakingとWritingの特徴と違い【英語学習への臨み方】

サイトに広告も表示されます

会話と本

 

この記事では、英語力を効率的に伸ばすためにSpeaking(話す力)とWriting(書く力)の特徴と違いについてまとめました。

英語力を伸ばすには、SpeakingとWritingの違いを意識して以下を目標に学習に臨むとよいです。

Speaking

英単語が頭から引き出せない時の言い換えテクニックや代替手段の活用を戦略的に理解する

Writing

できるだけ文法や正しい用法で英語文章を作成できる力を身に付ける

早速、Speaking能力とWriting能力の特徴から紹介します。

 

Speaking能力の特徴

Speakingは運動会の"玉入れ"のイメージです。

Speakingは玉入れのイメージ

Speakingは玉入れのイメージ

「いきなり何言ってんの?」って声も聞こえてきそうですが、ブラウザの戻るボタンを押さずにもうちょっとつきあってください。

Speakingには以下の特徴があります。

Speaking能力の特徴をまとめた図

Speaking能力の特徴

リアルタイム性が高い

Speaking(相手との会話)はリアルタイムに行われますね。

「自分が話す」と「相手が話す」を交互にほとんど間をあけることなく繰り返します。

リアルタイム性が高いため、ゆっくり考える時間を取れません。

短いめのメッセージを何度も繰り返す

1回あたりの発言は短かめで、自分と相手で交互に発言を繰り返して内容を理解していきます。

テンポの良い言葉のキャッチボールを行うかんじですね。

ジェスチャーや表情などの補完手段が使える

自分と相手が物理的な空間を一緒にしているので、口から発する言葉以外のジェスチャーや表情でコミュニケーションを補完できます。

コミュニケーションにおける言葉への依存度は、Writingに比べると低くなりますね。

【Speaking対策】正しい用法にこだわるよりアウトプットすることが大事

このような特徴から、Speakingにおいて口から発する言葉には、正確性がそこまで求められていません。

会話の中で「ちょっと間違った意味で伝わったかな」とか「今のは言葉足らずだったな」と思えば、すぐに次の発言で軌道修正できます。

一方で、リアルタイム性が高いので”沈黙”や”間”を避ける必要があります。

対面で二人で向き合っているのにお互い何も言わない状態は辛いですよね。

電話での会話をイメージするとよく分かります。

Speakingでは、英語の正しい用法や文法にこだわらず口からアウトプットする事がとにかく大切です。

特に冠詞や前置詞などは機能的な役割が中心です。

少々誤った使い方をしたとしても、文全体の意味には大きな影響を与えませんし、文脈で理解できる場合がほとんどです。

むしろ短い言葉や単語を並べるだけでも構わないので、言葉のキャッチボールを行うことに意識を集中させましょう。

言葉がどんズバで出てこない時は、ジェスチャーやさまざまな言い換えテクニックに頼れば良いのです。

この感じが運動会の玉入れのイメージです。

限られた時間の中でとにかく玉を空に向かって投げまくる。

投げ方の技術を深く意識する必要はありません。

間を作らず落ちている玉をどんどん拾って空に向かって放り投げる。

結果として何個かがカゴに入っていればOK!

そんな感じが英語のSpeakingに臨むイメージに近いと思います。

Writing能力の特徴

Writingは弓道のイメージです。

Writingは弓道のイメージ

Writingは弓道のイメージ

Writingには以下の特徴があります。

Writing能力の特徴をまとめた図

Writing能力の特徴

 

リアルタイム性はない

自分と相手とのメッセージのやりとりは、リアルタイム性はありません。

「自分が書く」→「相手が読む」→「相手が書く」→「自分が読む」を順番に行います。

長めのメッセージを少ない回数繰り返す

仕事で使うメールのようなWritingは、Speakingに比べると1回あたりのメッセージは長めです。

しかし、そのやりとりの回数は少なめです。

ジェスチャーや表情などの補完手段が使えない

相手と物理的な空間を共にしていないWritingは、Speakingのようにジェスチャーや表情の補完手段をコミュニケーションに使えません。

また、周りの状況や文脈が補完してくれることも少ないです。

【Writing対策】できるだけ正しい用法にこだわる

Writingは、伝えたい内容を1回のコミュニケーションで正確に相手が理解できるように、可能な限り正しい用法の英語でアウトプットできる能力が重要です。

少ない回数のやりとりでコミュニケーションを期待通りに成り立たせる必要があるためです。

この感じは弓道のイメージです。

弓を引く技術を学び、実践するときは時間をとって意識を集中して的を狙います。

何度も弓を打ちまくるのではなく、1本に集中しますね。

弓を引く技術を学ぶ=文法や用法を理解する

"的を狙う"="伝えたいことを1回で正確に伝える"

これがWritingです。

ちなみに、SNSやチャットはリアルタイム性が高い環境でやりとりを多めに行いますね。

これはSpeakingに近いですね。メッセージも短めで文法が崩れていてもOKです。

省略語や顔文字、スタンプなど、Speakingのジェスチャーのように表情や気持ちを簡単に相手に伝える事もできます。

Speaking力とWriting力を付けるための対策

Speakingの特徴と対策

  • 相手との会話は、リアルタイム性が高い中で行われ、「自分が話す」と「相手が話す」を短い間隔で交互に繰り返す
  • Writingに比べると1回あたりのメッセージは短く、交互にやりとりする事でお互いの理解をはかる。
  • 相手と物理的な空間を共にしている場合、口から発する言葉以外のジェスチャーや表情を使いやすく、周りの状況や前後の文脈も加わることで口から発する言葉そのものへのコミュニケーション依存度は低い
  • このため、発する言葉は、Writingに比べ正しい用法がそこまで求められない。短い単語を発するだけでもOKな事も多い。

Writingの特徴と対策

  • 相手とのやりとりは、リアルタイム性が低い中で行われる。「自分が書く」→「相手が読む」→「相手が書く」→「自分が読む」を交互に繰り返す
  • Speakingに比べると1回あたりのメッセージは長め。交互に繰り返す回数は少なめ。
  • 相手と物理的な空間を共にしていない場合が多く、Speakingのようにジェスチャーなどの補完手段を使えない。また、周りの状況や文脈に依存することも難しい
  • このため、「自分が書く」言葉は、できるだけ正しい用法で発することが理想。(チャットやショートメッセージを除く)

このようなSpeakingとWritingの特徴を意識した対策です。

Speaking

英単語が頭から引き出せない時の言い換えテクニックや代替手段の活用を戦略的に理解する

 

Writing

できるだけ文法や正しい用法で英語文章を作成できる力を身に付ける

 

SpeakingやWritingの特徴をふまえて学習したほうが近道を通って英語をマスターできます!

Speaking関連記事

オフィスビル内で英会話をしている3人の会社員
【英会話攻略!】英語の間をつなげる3つの表現と8つの言い換えテクニック

  英会話で英語が頭から出てこない。頭がすぐに真っ白になる   英単語が思い浮かんでも発音に自信がなくてつい黙ってしまう   そんな風に感じて、英語を話すことから苦手意識 ...

続きを見る

プレゼンテーション会場を背景に記事タイトルを入れたスライド
【ビビり不要!】英語でプレゼンテーションをする(本番で使える英語表現・例文25)

  これまで何度か仕事で英語でプレゼンテーションをする機会がありました。   Audienceは全員外国人の状況でプレゼンテーションをしたこともありました。   その日は ...

続きを見る

仕事のテレカンファレンスをしている女性社員を背景に記事タイトルを入れたスライド
【緊張を和らげる】電話・オンライン会議向け厳選英語30表現

  テレワークが増え、Zoom、Skype、Teamsなどを使ったオンライン会議やWeb会議が一般的になってきました。 仕事でこれまで多くの英語の電話会議に参加してきた経験を振り返り、どんな ...

続きを見る

記事タイトル入り(メルボルンに出張したときの街並)
【打ち合わせで使える!】英語の一言フレーズ・表現集(賛成・返答・質問)

  英語の打ち合わせに出ることになったけど無言は避けたい。。。   長めの英語は話せないし、急に誰かから発言をふられたらどうしよう   そんなときに使えるとっさの一言フレ ...

続きを見る

記事タイトル入りスライド
【もうひと押し!】価格・値下げ交渉を決める9つの条件とビジネス英語表現

  仕事で製品やサービスの取引をするときは、いつも売り手と買い手の立場が異なりますね。   英語で海外企業との価格・値下げ交渉をするときも同じです。   売り手の立場 で ...

続きを見る

助動詞の使い分けにより、推量や思いの強さが違うことを表した。記事タイトル入りスライド
【意思ズレ危険!】推量の度合い・強さで英語助動詞5つを使い分け!

  仕事で外国人と折衝する際は、意思の強さや推量の度合いにより適切な助動詞を使い分けるようにしたいですよね。 助動詞は未来のことに対して使う言葉なので、しっかりとマスターしておくとビジネスの ...

続きを見る

Writing関連記事

記事タイトル入りスライド
英語ビジネスメールの基本【頭語から締め・パスワード連絡まで】

この記事では、英語の電子メール基本の書き方についてまとめました。 ビジネスに限らずプライベートの用途でも使える内容です。 この記事を読むと分かること(After) 電子メールの書き方と注意点 電子メー ...

続きを見る

記事タイトル入りスライド
【外国人の懐に入る!】24言語のありがとうとビジネス英語のお礼表現16選

  お礼の英語表現がいつも”Thank you very much."ばかりだと、なんだか味気ないですよね。   ワンパターンの英語を繰り返していると、機械的で表現力に乏しくなって ...

続きを見る

記事タイトル入りアイキャッチ画像
【不可算名詞】equipmentやfurnitureはなぜ複数形にならないのか

英語に触れていると、すぐに呑み込めない不可算名詞に直面することがあります。 論理的かつ例外なく、『形や区切りの有無、ひとつふたつと数えられるかどうか』の観点ですべての英単語が可算名詞と不可算名詞に分か ...

続きを見る

英語でのアポ取り手順とメールの書き方・電話の使い分け

  グローバルビジネスをしていると、顧客やパートナーなど外部の関係者と初対面のアポを英語でとることがあります。 英語でアポを取る事になったけどどう進めたら良いか分からない アポを取るのは電話 ...

続きを見る

記事タイトル入りスライド
【16年実務者の手順!】英語会議で必要な準備事項(アジェンダサンプル有)

  外国人との英語の打ち合わせの準備を任されたけど、何をすればいいのだろう?   英語のアジェンダの書き方が分からない   特に英語での打ち合わせとなると不安も大きくなり ...

続きを見る

ノートに書いた議事録を背景に記事タイトルを入れたスライド
【16年実務者のフォーマット】英語の議事録の書き方のコツ(サンプル有)

  仕事で英語の打ち合わせを実施した後の議事録の作成の書き方についてまとめました。 英語での議事録は初めて。どう書いたらよいだろ? 英語の議事録の作成においてどんなことに注意したら良いの? ...

続きを見る

【強制や契約書に注意!】仕事で失敗しないShallの用法

  この記事では、ビジネスでshallを使うときの二つの注意点についてまとめました。 shallの用法について、 willとshallは似たような意味じゃなかったっけ? shallは「~しま ...

続きを見る

 

-英語実務ノウハウ